ビジネスにおける節税のチャンスを活用しよう
2023/06/09
今回は税制優遇についてご紹介します。
税制優遇とは、企業が法律上の節税手段を活用して税金負担を軽減するための特典や措置のことです。税制優遇の活用は、企業にとって重要な経済的なメリットをもたらします。
税制優遇には、様々な種類がありますが、ここでは設備投資に関するものをご紹介します。
設備投資の税制優遇制度
設備投資の税制優遇制度とは、企業や個人が資産や設備などを購入した場合に、その価額の一部や全額を所得から差し引くことができる制度です。これにより、投資した分だけ税金が減るので、経営や生活に余裕ができます。設備投資の税制優遇制度には、以下のようなものがあります。
①少額減価償却
少額減価償却とは、購入した資産や設備をその年度に全額経費として計上できる制度です。通常は、購入金額が10万円以上の場合は減価償却という方法で数年かけて経費として計上しますが、少額減価償却を利用すると一括で計上できるので、その年度の所得が大幅に減ります。ただし、少額減価償却を利用できるのは、取得価額が30万円未満の減価償却資産であり、かつ年間300万円までの範囲内です。
②特別償却
特別償却とは、購入した資産や設備を通常よりも早く経費として計上できる制度です。特別償却を利用すると、通常の減価償却費とは別枠で資産の取得価額の100%償却することができます。例えば、耐用年数6年の機械300万円で購入した場合、初年度は減価償却費50万円に加え特別償却費250万円を経費として計上可能です。本来は6年間かけて償却するはずでしたが1年間で償却できるというわけです。この場合、初年度の所得は少なくなりますが、翌年度以降の所得は増えることになります。特別償却を利用できるのは、中小企業や個人事業主であり、かつ新規事業や環境対策など特定の目的に関連する資産や設備を取得した場合です。
③税額控除
税額控除とは、法人税額や所得税額から直接差し引くことができる控除です。例えば、法人税額が100万円だった場合に10%の税額控除を受けると、90万円になります。税額控除を利用できるのは、中小企業であり、かつ新規事業や環境対策など特定の目的に関連する資産や設備を取得した場合です。
まとめ
税制優遇の活用は、ビジネスにおける節税のチャンスです。適切な節税手法を活用して法令を遵守しつつ最大限のメリットを享受しましょう。税金負担の軽減は企業の成長や競争力向上に寄与し、持続可能なビジネスの構築にも繋がります。
ただし、利用するためには条件や期限などがありますので、注意してください。また、税制優遇は毎年改正される可能性がありますので、最新の情報を確認することも重要です。
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